包括的呼吸リハの導入で改善が期待できる患者は少なくありません。しかし、まだまだ包括的呼吸リハは十分に普及しているとは言えません。この節では、まず在宅における慢性呼吸不全を正しく評価・治療するアプローチを、そして系統的に呼吸苦の評価や包括的呼吸器リハを学びます。
それぞれのセクションの概要は、以下の通りです。
「1-1 チームで多面的包括的に」(4分21秒)では、呼吸困難を軽減し、ADL、QOLの改善につながる呼吸器リハについて考えます。治療効果が高いと言われているCOPDのエビデンスを紹介し、呼吸器リハの有用性を学びます。
「1-2 実際の症例にて〜病態、病状のアセスメント」(3分54秒)では、実際の症例から呼吸苦の患者の病態アセスメントを考えます。COPDなのかどうか正しく診断することも重要です。
なぜ呼吸苦に陥ったのか、病態を理解すると包括的呼吸リハによって改善できる見込みが想定できます。「1-3 実際の症例にて〜病態、呼吸ケアの評価」(2分7秒)では包括的呼吸リハ導入の流れをとらえます。
「1-4 実際の症例にて〜包括的呼吸リハの始動」(4分56秒)では、包括的呼吸リハの導入の実践的アプローチを理解します。包括的呼吸リハの処方についてTipsを交え講義します。
最後に「1-5 実際の症例にて〜効果を求めて評価」(2分53秒)では、在宅での日常生活の改善のためには漫然と病院での治療を継続するだけでは上手くいかないことがあります。正しく病態を評価し、急性増悪を防ぐこと、そして、生きがいを持って生きることを支援するために、包括的呼吸リハの概念と導入を考えます。
講師: 武知 由佳子(いきいきクリニック 院長、医療法人社団愛友会 理事長)
1.慢性呼吸不全~包括的呼吸リハビリテーションの進め方~ (1.72MB)