歩けて話せるけど、医療的ケアを必要とする子どもたちが増えています。この節では、重症児が自宅で暮らすために必要な医療的支援、とりわけ呼吸器と栄養管理について講義をします。歩けて話せる子どもの様子や、在宅医療を利用している母親のコメントも映像で紹介します。
それぞれのセクションの概要は、以下の通りです。
「3-1 重症児の定義・状態像」(3分51秒)では、大島分類や超重症児スコアを例に、重症児と超重症児の定義と状態を整理します。
「3-2 変化しつつある子どもたちの病態像」(2分12秒)では、医療技術の進歩によって、歩けて話せるが、医療依存度の高い子どもたちが増えてきている状況と、それに伴う課題を考えます。講義の中では、歩けて話せる医療的ケアの必要な子どもの様子を映像で紹介しています。
「3-3 重症児の呼吸管理」(4分30秒)では、在宅において子どもたちが人工呼吸器を必要とする病態と、気管切開の管理における注意点を講義します。気管カニューレのトラブルで多い、閉塞と事故抜去への対策を中心に考えます。
「3-4 重症児の栄養管理」(5分39秒)では、経管栄養の子どもたちに対する栄養管理を講義します。重症児が起こしやすい栄養トラブルや、経管栄養剤のみの連用による問題、摂取カロリーの一定程度以上の抑制が引き起こす障害などを考えます。最後に、家族が一緒に自宅で暮らせる意味を、小児在宅医療を利用している母親からインタビュー形式で話を聞きます。
講師: 前田 浩利(医療法人財団はるたか会 理事長)
3.重症児の在宅医療 (1.76MB)