小児にも緩和ケアが必要です。成人に対する緩和ケアと共通する部分も多くありつつ、子どもだからこそ配慮とケアをしなければならない領域も多く存在します。この節では、小児緩和ケアの概要から疼痛管理の方法まで講義します。
それぞれのセクションの概要は、以下の通りです。
「5-1 緩和ケアの対象となる子どもの病態と家族」(4分37秒)では、子どものいのちをおびやかす疾患を4つに分類し、その経過について紹介します。具体的には、小児がんや心疾患、筋ジストロフィー、染色体異常や脳性麻痺などです。さらには、緩和ケアの対象となる子どもの家族を巡る特性を考えます。
「5-2 子どもとその家族に特別な緩和ケアが必要な理由」(5分57秒)では、子どもの緩和ケアが、成人のそれと共通する部分、異なる部分を講義します。とりわけ、成人の緩和ケアと異なる点に注目をし、「子ども」という存在をどのように見守っていくのかを考えます。
自己表現が成熟していない子どもにおいて、疼痛の評価は、行動観察などにより行います。「5-3 小児の疼痛の評価とコントロール」(5分50秒)では、WHOガイドラインによる小児の疼痛治療のキーコンセプトなどを紹介し、鎮痛薬の使用方法を具体的にお伝えします。
講師: 前田 浩利(医療法人財団はるたか会 理事長)
5.小児の在宅緩和ケア (1.92MB)