公益財団法人
在宅医療助成 勇美記念財団

第2章 在宅医療の臨床課題 Ⅰ生活機能障害と在宅医療 Ⅱ在宅急性期の課題

この章では、在宅高齢者の臨床課題をⅠ.慢性期、Ⅱ.急性期に分けて解説します。居宅という生活環境下で実践する、適切なアセスメント、治療について学びます。(   )内は、映像教材の講師名です。各節をクリックすると、テキスト版のPDFと、映像教材を視聴できます。

1-1.国際生活機能分類(ICF)とリハビリテーション(堀田 富士子)

この節では国際生活機能分類(ICF)の概念とその活用について捉えていきます。そして在宅医療におけるリハビリテーションの実践について考えます。

1-2.サルコペニアとフレイル(若林 秀隆)

在宅で診る高齢患者によくみられるサルコペニアとフレイルについて学びます。身体機能の改善には、どのように評価し、対応すれば良いのかを考え、生活を改善するための実践につなげます。

1-3.嚥下障害(古屋 聡)

食は生きがいにもつながる大切なものです。患者が口から食べることを、医療者としてできるだけ支援していきましょう。ここでは摂食嚥下について診断・治療にとどまらず、その支援についても学習します。

1-4.栄養評価と栄養処方(小野沢 滋)

在宅医療の現場では低栄養の患者を診察する機会は少なからずあります。ここでは栄養計画を考え、それを実行するための要素を学びます。

1-5.在宅医療で必要な食支援(古屋 聡)

生活を支える在宅医療おいて、食支援は本質的な要素です。この節では、食支援についての医師の役割を整理し、チームでの支援を学びます。

1-6.認知症(平原 佐斗司)

高齢者の増加により、認知症患者が増える社会になっていきます。在宅医療の現場でも認知症患者を診察することは必須とも言えます。認知症を知ることで、家族をエンパワーメントしつつ、生活機能障害としての認知症を改善することを考えます。

1-7.運動器の障害(整形外科疾患)(木下 朋雄)

専門外の医師にとって苦手になりがちな整形外科疾患について学びます。在宅医療の現場では整形外科疾患にも少なからず遭遇します。総合的に患者の問題に対応する能力を身につけます。

1-8.排尿障害(尾山 博則)

排尿障害も在宅医療の現場で多く遭遇します。困っている患者や家族のために、診断・治療ができるように知識を整理します。まずは学び、考えながら対応してみることで診療の幅も広がります。

1-9.排便の障害

便秘や下痢など排便障害は、在宅医療の現場で多く経験します。本人にとっては腹痛や不快感、家族にとっては介護において困難を伴うものです。この節では排便における問題の対処法について解説します。この節は、映像教材を作成していません。解説は、ここから『在宅医療テキスト第3版』テキスト版をご参照ください。

1-10.褥瘡(鈴木 央)

在宅医療においてベッド上臥床の患者は多く、どうしても褥瘡ができやすい環境にあります。患者のQOLを下げないための予防、そしてできてしまった時の対応について学び、日々の診療に生かしていきます。

2-1.肺炎(斉藤 康洋)

肺炎は、在宅医療において切り離せない病態です。食事や口腔ケアなどがからんでくる予防から、診断・治療についても病院とは違った対応が迫られます。また、終末期の看取りにも肺炎は関わります。ここでは医療・介護関連肺炎について整理し学んでいきます。

2-2.脱水と電解質管理(泰川 恵吾)

高齢者の電解質異常は問題のある生活環境や誘因となる病態が原因になりえます。単に医学的な治療だけでは改善しない場合もあることを考えます。ここでは在宅における脱水の評価と治療についても講義します。

2-3.転倒と骨折(木下 朋雄)

高齢者では痛みを訴える場合には骨折も考える必要があります。ここでは在宅医療に関わる医師が診察する上での、整形外科的な視点、実際的な診療について学びます。

2-4.せん妄(井上 真一郎)

この節では、認知症との鑑別が必要となるせん妄について考えます。精神症状は本人や家族にとって困難なものです。医師として求められるせん妄の診断・対応を、この講義を通じて学びます。

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